エレコムはどこの国の会社?大阪発の日本メーカーが選ばれる理由を徹底解説

Amazonでエレコム製品を選んだのに「原産国:中国」の文字を見て、思わず手が止まったことはありませんか。ロゴが英字でどこか掴みどころがなく、本当に日本のブランドと信じていいか迷ってしまうあの違和感。本記事ではエレコムが大阪発の日本企業であることを一次情報レベルで断言した上で、なぜ中国製造でも安心して買えるのか、ファブレスメーカーという仕組みからサポート体制までを丁寧に解きほぐします。読み終えるころには「日本の頭脳と中国の生産力を組み合わせた賢い選択」だと納得して、安心してカートに入れられるはずです。

目次

エレコムは大阪発の日本メーカー|「どこの国?」の答えはここにある

Amazonの商品ページを開いて、最後の最後で「原産国:中国」の文字を見つけ、思わず指が止まった経験はないでしょうか。

ロゴが英字の「ELECOM」で、価格は手頃。でもどこか掴みどころがなくて、「これ、本当に日本のブランドなの?」と検索窓に手が伸びる。その違和感の正体を、まずは結論からお伝えします。

エレコムは、まぎれもなく日本のメーカーです。本社は大阪府大阪市中央区1986年に創業し、現在は東証プライム市場に上場しているグループ企業として、年商1,300億円規模の事業を展開しています。

つまり、コンビニで見かける有名飲料メーカーや、駅前にビルを構える証券会社と同じく、れっきとした「日本の上場企業」だということです。安心して読み進めてください。

大阪に本社を置く老舗ガジェットブランド

エレコム株式会社は、大阪市中央区の本町エリアにある自社ビルに本社を構えています。御堂筋線の本町駅から徒歩数分の、いわば大阪のビジネスの中心地です。

創業者は故・葉田順治氏で、もともとは高校時代から商売を始めていた人物として知られています。商人の街・大阪らしい起業家精神とスピード感が、今のエレコムの「とにかくフットワークが軽い」社風につながっていると言われます。

地元・関西を拠点にしつつ、東京・横浜・名古屋・福岡などにも拠点を持ち、海外には中国・台湾・韓国・ベトナムなどの現地法人を展開しています。

「日本企業」と聞くと東京の大手町を思い浮かべがちですが、エレコムの場合は大阪のローカルさと、世界とつながるグローバルさが共存しているのが特徴です。

1986年創業・東証プライム上場の上場企業

エレコムが法人として誕生したのは1986年5月。当時はパソコンが家庭に入り始めたばかりで、周辺機器市場が黎明期にあった時期です。

そこから30年以上にわたり、日本の家電・PC市場の成長と歩調を合わせて拡大してきました。2006年には大阪証券取引所に上場し、2013年には東証一部へ。2022年の市場再編後は最上位カテゴリーである東証プライム市場に上場されています。

東証プライム市場は、グローバルな投資家との対話を前提とした、いわば「日本企業の中でも最も厳しい基準を満たしている1,600社強の枠」です。エレコムはその1社として、四半期ごとに決算情報を開示しています。

財務情報が一般公開されているということは、それだけ社会的責任を伴う立場にあるということ。「どこの誰が作っているか分からないブランド」とは、まったく性格が違うのです。

グループで2,000人超を抱える総合周辺機器メーカー

エレコム単体の従業員はおよそ900人前後ですが、エレコムグループ全体では海外子会社まで含めて2,000人超の規模になります。

グループ会社にはロジテックINAソリューションズやハギワラソリューションズなど、ストレージやメモリ系で名の知れたブランドも含まれています。「あれ、ロジテックって聞いたことある」という方もいらっしゃるかもしれません。実はあれもエレコムグループです。

つまりエレコムは、単体ではマウスやケーブルを売っている会社に見えても、実態としては記録メディア・サーバー機器・産業用メモリまで含む、総合周辺機器グループだということ。

検索結果では「ガジェットメーカー」というイメージで紹介されがちですが、その裏には法人向けITインフラを支える顔も持っているのです。

なぜ「どこの国?」と疑問を持たれるのか|誤解が生まれる3つの理由

「日本の会社って言われても、なんでこんなに気になっちゃうんだろう」。そう感じる読者の方に、検索する前から心のどこかで引っかかっていた違和感の正体を整理してお伝えします。

エレコムが日本企業であることは確かなのに、毎月数千人がGoogleで「エレコム どこの国」と検索しているのが現実です。これは、エレコム側のコミュニケーション設計と、日本人読者の心理がうまく噛み合っていない部分があるからです。

ここでは、誤解が生まれる代表的な3つの理由を整理します。読み終えるころには、「あ、だからモヤッとしていたのか」とスッキリしているはずです。

ロゴが英字「ELECOM」で外資系に見える

最大の理由はおそらく、ロゴが英字表記の「ELECOM」だという点です。

日本企業のロゴには、大きく2つのタイプがあります。「キヤノン」「サンワサプライ」のようにカナや漢字を使うタイプと、「ELECOM」「BUFFALO」のように英字主体のタイプ。後者は海外市場を意識した設計で、グローバルブランドとしての見栄えを優先しています。

ただ、これが日本人読者にとっては「日本っぽくない」という印象を生む副作用を持っています。とくに30代以上の方は、子どものころに目にしていた家電ロゴ(ナショナル、サンヨー、東芝など)の名残で、漢字・カナの方が「日本らしい」と無意識に感じる傾向があります。

英字ロゴ自体は単なるデザインの選択肢に過ぎないのですが、検索行動の引き金としては、決して小さな要素ではありません。

「Made in China」の表記がパッケージに目立つ

2つめの理由は、商品パッケージや商品ページに記載された「原産国:中国」の表示です。

家電量販店で手に取った商品の裏側に、はっきりと「Made in China」と書かれていれば、誰だって一瞬「中国メーカー?」と思ってしまうもの。とくにAmazonの商品ページは、「ブランド:エレコム」と「原産国:中国」が同じ画面に並んで表示されるため、誤読されやすい構造になっています。

ただ、これは「ブランドの所在地」と「製造工場の所在地」がまったく別の話だということを知っていれば、すぐに整理できます。

たとえばiPhoneは「Designed by Apple in California」と表記されつつ、製造はほぼすべて中国です。それでもAppleはアメリカ企業として認識されています。エレコムもこれと同じ構造で、「設計:日本/製造:中国(一部ベトナムなど)」という分業をしているだけなのです。

製品の幅が広すぎてブランドの軸が見えにくい

3つめの理由は、エレコムの製品ラインナップがあまりに幅広いことです。

マウス、キーボード、ケーブル、USBハブ、モバイルバッテリー、ヘッドホン、Webカメラ、モニターアーム、収納家具、ペット用品まで。ジャンルが広すぎて、「結局、何の会社なんだろう?」とつかみどころがなくなっています。

これは「専業メーカーの安心感」を求める読者にとっては、逆にモヤモヤの種になりがちです。「ヘッドホンならソニー」「マウスならロジクール」のような専門イメージがエレコムにはなく、その代わりに「PC周りで困ったら大体ある」という総合家のポジションを取っています。

ブランドの軸が見えにくいというのは、裏を返せば「あらゆる困りごとに応える総合店」だということ。家の近くにある何でも揃う総合スーパーをイメージすると、エレコムの立ち位置が腑に落ちます。

ファブレスメーカーという仕組み|設計は日本・製造は中国の合理的な分業

「中国で作られているなら、結局は中国メーカーじゃないの?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。ですが、ここに大きな誤解があります。

現代のものづくりでは、「設計する会社」と「製造する会社」が分かれているのは、ごく当たり前のスタイルです。エレコムが採用しているこの仕組みを「ファブレスメーカー」と呼びます。

直訳すると「工場(fabrication)を持たない(less)メーカー」。つまり、自前の工場は持たず、設計・企画・品質管理・販売に経営資源を集中させ、製造は外部の専門工場に委託するスタイルです。

世界的に見ても、AppleやNVIDIA、クアルコムなど、業界の最先端を走るメーカーの多くがこのファブレス型を採用しています。決して「手抜き」でも「日本企業ではない証拠」でもなく、むしろ強い競争力の源泉なのです。

ファブレスメーカーとは何か

ファブレスメーカーをひと言で言うと、「自分は頭脳の仕事に専念し、汗をかく仕事はパートナーに任せる」というビジネスモデルです。

たとえばアパレル業界で例えるなら、ユニクロやしまむらに近い感覚です。デザインや素材選定、品質基準、店頭での売り方は本社が決めるけれど、実際の縫製は世界各地の専門工場に任せる。お客さんの手元に届く商品の品質責任は、あくまでブランドオーナー側が持っています。

エレコムも同じで、企画・設計・品質基準・サポート・販売はすべて日本のエレコム本社が責任を持ち、製造工程だけを中国を中心としたEMS(電子機器の受託製造専門会社)に発注している、という分業構造です。

日本の頭脳と海外の手」という組み合わせ。これがエレコムの基本的な仕組みです。

設計拠点は神奈川・横浜の技術開発センター

エレコムの設計の心臓部にあたるのが、神奈川県横浜市港北区にある「横浜技術開発センター(YTC)」です。

ここでは電気・機械・ソフトウェア・デザイン・品質保証などの各部門のエンジニアが集まり、新製品の企画から試作、評価、量産化までを一貫して担当しています。

「日本の電気街には、もう日本人エンジニアの技術力なんて残っていないんじゃないの?」と心配される方もいらっしゃいますが、エレコムの場合、商品の魂を吹き込む工程は完全に国内で完結しています。

たとえばマウスのクリック感、キーボードのキーピッチ、ケーブルの被覆の柔らかさ。こうした「触ったときの気持ちよさ」は、最終的にはエンジニアの感性で決まるもの。中国の工場に丸投げしていては、日本人の手にしっくりくる製品は生まれません。

横浜の開発センターは、その意味で「日本の指先の感覚」を製品に落とし込む司令塔なのです。

製造はどこの工場?中国・深センと東莞のEMS

設計が日本である一方、量産工程は主に中国・広東省の深セン(深圳)市と東莞(とうかん)市のEMSが担っています。

深センと東莞は「世界の電子機器工場」と呼ばれるエリアで、半径100キロ圏内にコンデンサ・基板・プラスチック成型・ケーブル・パッケージといったあらゆる電子部品サプライヤーが集中しています。日本でいえば、町工場が密集する東京・大田区を、何十倍にもスケールアップしたようなイメージです。

ここに発注すれば、設計図1枚から数日で試作品が上がり、数週間で量産が始まる。このスピードは、現状ほかの地域では真似できません。

エレコムは複数のEMSと長期パートナーシップを結び、製品ジャンルや量産規模に応じて発注先を使い分けています。あくまで「中国に丸投げ」ではなく、「中国の工場ネットワークを賢く使いこなしている」というのが正しい表現です。

なお近年は、地政学的リスクへの備えとして、ベトナムやタイなど東南アジアへの発注比率も少しずつ高めていると報道されています。

エレコムの歩み|1986年創業から現在までの成長ストーリー

「日本企業だってことは分かったけど、本当にちゃんとした会社なの?」。そう感じている方に、創業からの足跡を駆け足でお見せします。

40年近い歴史の中で、エレコムは1度や2度の浮き沈みを経験しながらも、着実に売上と信頼を積み上げてきました。歴史を知ることは、ブランドへの安心感を一段深めてくれるはずです。

ここでは、創業期・成長期・現在という3つのフェーズで整理します。

創業期|1986年、PC黎明期に大阪で誕生

エレコムが産声を上げた1986年は、ちょうどNECのPC-9801シリーズが家庭やオフィスに広がり始めた時期です。一般家庭にパソコンが入りつつあるけれど、周辺機器の選択肢はまだまだ限られていた頃。

そんな時代に、創業者の葉田順治氏は「これからパソコン周辺機器の市場は爆発的に広がる」と確信し、大阪で会社を立ち上げました。当時の社員は数人。手探りでマウスパッド、フロッピーディスクケース、ケーブル類などを販売し始めたと言います。

最初のヒット商品は、低価格でありながら使いやすいケーブル類だったとされています。「価格をとことん下げて、必要十分な品質で提供する」というエレコムらしさは、創業期から一貫していたことが分かります。

商人の街・大阪らしい、合理性と機動力を重んじるDNAが、ここで刻まれたと言えるでしょう。

成長期|2000年代の上場と多角化

2000年代に入ると、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォンといった新しいデジタル機器が次々と登場します。エレコムは、その都度すばやく周辺アクセサリー市場に参入しました。

携帯ストラップ、スマホケース、Bluetoothヘッドホン、Wi-Fiルーター。新しい流行りのデバイスが出るたびに、エレコムの周辺機器が量販店の棚を埋めていく、という光景がこの時期に確立されています。

2006年には大阪証券取引所2部に上場、2007年には1部に指定替えされ、2013年には東証1部へ移行しました。上場をきっかけに、財務基盤の強化と海外展開、グループ会社の買収による事業拡大も加速します。

ロジテックの吸収合併や、ハギワラシスコム(現ハギワラソリューションズ)のグループ化など、複数のMAを経て、いまの「総合周辺機器メーカー」の輪郭が形になっていきました。

現在|東証プライム上場の総合周辺機器グループ

そして現在、エレコムは東証プライム市場の上場企業として、世界20以上の国・地域に製品を展開しています。

直近の連結売上高は1,300億円規模、営業利益も100億円超を毎年安定的に計上しており、家電・PC周辺機器メーカーとしては国内トップクラスの財務体力を持っています。

製品ジャンルも、創業時のケーブル類から大きく広がり、いまでは入力機器、ネットワーク機器、ヘッドホン、モバイルバッテリー、Webカメラ、家電収納、ペット用品、医療向け備品まで、約25,000SKU以上を展開していると言われます。

つまり「家電量販店のPC周辺コーナーで、見ない日はない」存在に育ったのが、いまのエレコムです。歴史の長さと事業規模の安定性を見れば、ぽっと出のブランドとは比べものにならない安心感があります。

エレコムの強みと弱み|80点主義が生み出すコスパの正体

「日本企業で、設計も日本で、ちゃんと上場もしている。じゃあ、なぜ価格はこんなに安いの?」。最後に残るのが、この素朴な疑問だと思います。

エレコム製品の最大の魅力は、誰がどう見ても「コスパの良さ」です。同じカテゴリーの他社製品と比べて、半額に近いケースもめずらしくありません。

ただし、この安さには明確なロジックがあります。手抜きの結果ではなく、戦略の結果です。ここではエレコムの強みと弱みを整理し、「自分の用途に合うブランドかどうか」を判断する手がかりをお伝えします。

強み1|SKU数の多さで「困った」をすべて拾う

エレコム最大の強みは、製品ラインナップ(SKU数)の桁違いの多さです。

公式オンラインストア「エレコムダイレクトショップ」を覗くと、マウス1つとっても数十種類が並びます。有線・無線、左利き用、トラックボール、ゲーミング、静音タイプ、女性の手にフィットする小型サイズ。「どこかで聞いたニーズ」のほぼすべてに、対応する製品が存在します。

この網羅性は、ファブレス型ならではの仕組みがあって初めて実現するものです。自社工場を持たない分、企画から発売までのスピードが速く、ニッチな製品でも採算が合えばすぐに商品化できる。

ユーザーの「これ欲しいんだけど、どこにも売ってない」を最後にすくい上げるブランドが、エレコムです。

強み2|80点主義による圧倒的なコスパ

エレコム社内でしばしば語られる言葉に「80点主義」というものがあります。

これは「100点満点を目指して値段が2倍になるくらいなら、80点の品質を半額で提供しよう」という考え方です。プロのクリエイターが要求するような最高峰の機能や、マニア向けの過剰なスペックを意図的に削ぎ落とし、一般ユーザーが満足する水準にチューニングして、価格を抑え込みます。

たとえばマウス。ロジクールのプロ向けゲーミングモデルは1万円を超えますが、エレコムの上位モデルは3,000〜4,000円台で買えるのが普通です。「クリック感」「読み取り精度」「持ちやすさ」など、多くの人が日常的に使う部分は十分に作り込まれています。

「最高の道具」が欲しい人には物足りない瞬間があるかもしれませんが、「日常使いに困らない品質を、安く手に入れたい」という人には、エレコムは限りなく正解に近い選択肢です。

強み3|国内サポートと保証体制

3つめの強みは、日本企業ならではのサポート体制です。

エレコムは国内に複数のサポートセンターを構え、平日であれば日本語の電話・メール対応を受け付けています。製品によって1年または2年の標準保証が付き、初期不良時には交換・修理対応が受けられる体制が整っています。

これは海外メーカー直販品にはない大きな安心材料です。AmazonやAliExpressで見かける激安ノーブランド品の場合、不具合が起きても問い合わせ先が中国語サイトしかなかったり、返品送料が発生したりして、結局泣き寝入りすることも少なくありません。

エレコムなら、街の家電量販店に持ち込めば一定の窓口対応が受けられるという安心感があります。長く使うガジェットほど、サポートのありがたみは効いてきます。

弱み|製品ごとの当たり外れと最高峰スペックの不在

一方、率直に言ってエレコムにも弱点はあります。最大のものは「製品ごとの当たり外れがそれなりにある」という点です。

SKU数が多いということは、それだけ作っている工場や設計チームの数も多いということ。中には惜しい作りの製品も混じっており、ネット上のレビューでは「これは買わない方がいい」という具体的な型番情報が共有されていたりします。

また、最高峰スペックを求めるマニアには物足りないことがあります。ハイエンドゲーミングならRazerやLogicool G、ハイレゾ音楽ならSONYやAudio-Technicaの方が上位モデルが充実しています。

つまりエレコムは「90点を目指す層」ではなく「80点を効率よく集めたい層」のブランドだということ。この立ち位置を理解して選べば、満足度は驚くほど高くなります。

中国製造でも品質は大丈夫?|エレコムが安心して使える3つの理由

「設計は日本でも、結局現場は中国でしょ?品質に差が出たりしないの?」。ここまで読んでもまだ拭い切れないこの不安に、正面からお答えします。

結論から言うと、エレコム製品は一般的な使い方であれば、中国製造であることを理由に避ける必要はまったくありません。

その理由は、ブランドオーナーであるエレコム本社が、製造工程に対して何重もの仕掛けを設けているからです。順番に見ていきましょう。

理由1|日本基準の品質検査と監査体制

エレコムは、製造を委託しているEMSに対して、日本基準の品質仕様書(QC工程表)を提供しています。

これは「どの工程で、どんな測定機を使い、どの数値範囲なら合格とするか」を細かく定めた、いわば品質の設計図です。中国の工場側は、この基準に沿って検査を行い、ロットごとに品質データをエレコム本社に提出します。

さらに本社の品質保証部門は、定期的に現地工場を訪問し、製造ラインの監査を行っています。実際に現地で量産される一台目から数百台目までは、本社のエンジニアが立ち会って製造のバラつきを抑え込むこともあります。

「中国の工場に丸投げ」ではなく、「日本の品質基準を中国の工場に持ち込んでいる」と表現する方が、実態に近いのです。

理由2|PSEマークなど日本の安全基準クリア

電源を伴う製品(モバイルバッテリー、AC充電器、Wi-Fiルーターなど)には、日本国内で販売するために「電気用品安全法(PSE)」の適合表示が必須です。

エレコムが日本で販売しているACアダプタ・モバイルバッテリー類には、もちろんすべてPSEマークが付いています。これは「日本の安全基準を満たしている」という公的な証明です。

PSEマークを取得するには、第三者試験機関での電気的・機械的安全試験に合格する必要があり、簡単に通せるものではありません。Amazonや楽天で販売されているノーブランドのバッテリーには、PSEマークが付いていない違法製品も混じっており、火災事故の温床になっています。

エレコム製品なら、日本の法律に則って、第三者検査をクリアした安全基準を担保した上でユーザーに届く。この安心感は、価格には表れにくい価値です。

理由3|長期保証と返品対応のサポート網

3つめの理由は、購入後のサポートです。

エレコム製品の多くには、1〜2年の標準保証が付いています。さらに一部のヘッドホンやキーボードでは、3年・5年といった長期保証付きモデルも展開されています。

万が一の初期不良や保証期間内の故障の場合は、購入店舗または公式サポート窓口経由で修理・交換対応が受けられます。返送料も一部ケースでメーカー側負担となります。

ここまでくると、「中国製造の不安」よりも「日本ブランドの安心」の方が圧倒的に勝ります。中国の工場で量産された製品でも、日本の品質基準・日本の安全基準・日本のサポート網に守られて、私たちの手元に届いている。これがエレコムの本当の姿です。

「日本の頭脳と中国の生産力を組み合わせた合理的な仕組み」と言われるゆえんは、ここにあります。

エレコムが向いている人・向いていない人|ライバルブランドとの選び方

「エレコムが日本企業で、品質も担保されていることは分かった。じゃあ、自分にとってベストな選択肢なの?」。最後に、用途とタイプ別の選び方を整理します。

エレコムは万能ブランドではありますが、世の中には他にも素晴らしい選択肢があります。エレコムが特に光るシーン、別ブランドの方がしっくりくるシーンを見極めることで、後悔のない買い物につながります。

エレコムがピッタリ合う人の特徴

エレコムを選んで間違いがないのは、次のようなタイプの方です。

第一に、コストパフォーマンスを最優先する人。新生活や転職で複数のガジェットを一気に揃えたい方、家族用にスペアを買い揃えたい方には、価格と品質のバランスが絶妙です。

第二に、専門用途より日常使いを重視する人。プロのゲーマーや音楽エンジニアではなく、テレワークで会議をして、家でNetflixを見て、ときどき写真をクラウドに上げる、という標準的な使い方の方には、80点主義のチューニングがちょうどよく感じられます。

第三に、家電量販店やAmazonでサクッと買って即届けてほしい人。エレコムは流通網が広いため、近所のヤマダ電機、ビックカメラ、ヨドバシ、Amazon、楽天のいずれでも基本的に手に入ります。

第四に、サポートに日本語で話したい人。海外メーカーの英語チャットや翻訳メールにストレスを感じる方には、エレコムの国内サポート網は心強い味方です。

別ブランドを検討した方がよい場面

逆に、次のようなニーズがある場合は、別ブランドも比較した方が満足度が上がります。

ゲーミングやクリエイター用途で最高峰のスペックを求めるなら、Logicool G・Razer・SteelSeries・SONYなどの専門ブランドが有力です。プロ向けのチューニングや、独自センサーの精度では、エレコムは正面からは戦っていません。

オーディオ品質を最優先するなら、Audio-Technica、SONY、Boseなどのオーディオ専業メーカーをまず検討するのが妥当です。エレコムにもヘッドホンはありますが、価格帯と用途の中心はカジュアル層に置かれています。

法人向けの大規模なネットワーク機器や業務用ストレージなら、バッファロー、I-O DATA、NETGEAR、Synologyといったブランドの方が、製品ラインナップの深さで勝るケースもあります。エレコムグループにもロジテックINAソリューションズがありますが、用途次第で他社の方が刺さることがあります。

同価格帯の代替候補|バッファロー・サンワ・Anker

最後に、エレコムと同じ価格帯で比較されやすい3ブランドを簡単に紹介します。

バッファローは、愛知県名古屋市に本社を置く日本企業で、Wi-Fiルーターやストレージで強さを発揮します。エレコムよりネットワーク機器の選択肢が広く、業務用途にも対応モデルが多いのが特徴です。

サンワサプライは、岡山県岡山市に本社を置く日本企業で、サンワダイレクトの直販ECで知られます。法人向け備品(モニターアームやサーバーラック)に強く、エレコムよりやや「事務所っぽい」品揃えになっています。

Ankerは、中国・深センに本社を置く中国企業で、モバイルバッテリーや充電器で世界的に高評価を受けています。日本法人もあり、サポート体制は整っています。「中国企業でも品質が良いものはある」という代表例です。

これらと比べて、エレコムが選ばれるのは「ジャンルを問わず一気に揃えたい時」「価格と日本サポートのバランスを取りたい時」です。用途が明確に絞れている方は、ぜひ専門ブランドとも比較してみてください。

よくある質問

エレコムの本社はどこにありますか?正式な所在地を教えてください。

エレコム株式会社の本社は、大阪府大阪市中央区本町にあります。地下鉄御堂筋線の本町駅から徒歩数分のビジネスエリアに自社ビルを構えており、東証プライム市場に上場している日本企業です。グループ全体では2,000人を超える従業員を抱え、東京・横浜・名古屋・福岡などの国内拠点に加え、中国・台湾・韓国・ベトナムにも現地法人を展開しています。

エレコム製品が「Made in China」と表示されているのはなぜですか?

エレコムは「ファブレスメーカー」と呼ばれる経営スタイルを採用しており、自社工場を持たず、設計・企画・品質管理を日本で行い、量産工程だけを中国・広東省(深センや東莞)のEMSパートナーに委託しているためです。AppleがiPhoneをアメリカで設計し中国で製造しているのと同じ仕組みで、ブランド国籍と製造国は別物だと理解すれば違和感はなくなります。日本の品質仕様書と本社エンジニアの定期監査によって、現地工場でも日本基準の品質が維持されています。

エレコム製品とAnker・バッファロー・サンワサプライはどう使い分ければよいですか?

ジャンルを問わず家中のガジェットをまとめて揃えたい方や、価格と日本語サポートのバランスを重視する方には、SKU数の多さと国内サポート網が強いエレコムが第一候補です。Wi-Fiルーターやストレージなどネットワーク機器を中心に選びたいなら名古屋本社のバッファロー、法人向け備品やサンワダイレクトの直販を活用したいなら岡山本社のサンワサプライが向いています。Ankerは中国・深セン本社の企業ですがモバイルバッテリーや充電器に特化して世界的高評価を得ているため、その用途では有力候補に加えて比較すると失敗が少なくなります。


まとめ

ここまで読んでくださったあなたなら、もう「エレコム どこの国?」の答えにモヤモヤすることはありません。エレコムは大阪発・東証プライム上場の日本メーカーで、設計は横浜の技術開発センター、製造は中国広東省のEMSパートナーが担当する、合理的なファブレス型のブランドです。日本の品質基準とPSE適合、長期保証と国内サポートが用意されているので、中国製造であることを理由に避ける必要はまったくありません。コストパフォーマンスと日常使いの満足度を両立したい方には、迷わず候補に入れて大丈夫。今の暮らしをもう一段ラクにしてくれる、頼れる相棒として活用してみてください。

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