家電量販店でハイセンスのテレビを見て「安いけど、どこの国のメーカーだろう」と気になった方は多いはずです。結論から言うと、ハイセンスは中国・青島発祥のメーカーです。でも、それだけで判断するのは少しもったいない。テレビ世界シェア2位・FIFAワールドカップのオフィシャルスポンサー・東芝REGZAを買収した企業——これだけの実績を持つ会社が、実はあのハイセンスです。この記事では、ハイセンスがどこの国のメーカーかという基本情報から、品質の実態・日本でのサポート体制・ソニーやパナソニックとの正直な比較まで、購入前に知っておきたいことをすべてお伝えします。
ハイセンスのテレビはどこの国?中国メーカーの実力と安心して買える理由
ハイセンスのテレビはどこの国が作っているのか、まず結論をお伝えします

家電量販店でハイセンスのテレビを見て「安いけど、どこの国のメーカーだろう」と気になった方は多いはずです。結論から言うと、ハイセンスは中国のメーカーです。ただし、それだけで判断するのは少しもったいない。この記事ではその「中国メーカーである」という事実の先にある、具体的な実績や日本市場での評価まで丁寧にお伝えします。
本社は中国・青島、創業の歴史は意外と長い
ハイセンス(Hisense)は、1969年に中国・山東省青島市で創業した電機メーカーです。テレビを中心に、エアコン・冷蔵庫・洗濯機・スマートフォンなど幅広い家電を製造しています。創業から半世紀以上が経過しており、中国国内では老舗ブランドとして知られています。
「中国企業」と聞くと「最近できたばかりの会社では?」と思う方もいるかもしれませんが、ハイセンスの歴史はソニーの創業(1946年)やパナソニックの創業(1918年)に近い年代まで遡ります。長い歴史の中で培われた製造技術と規模感が、現在のコストパフォーマンスの高さを支えています。
本社は現在も青島に置かれており、中国国内に複数の製造拠点を持ちます。そのほか、アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリア・南アフリカなどにも現地法人や研究開発拠点を展開するグローバル企業です。
テレビ世界シェア2位という数字が示すもの
「世界シェア2位」と言われても、ピンとこないかもしれません。もう少し具体的に説明します。
2023年の調査では、テレビの世界出荷台数ランキングで、ハイセンスはサムスン・LGに続く3位(集計機関によっては2位)に入っています。日本国内ではソニーやパナソニックの存在感が大きいため「ハイセンス?聞いたことない」という反応が多いですが、世界規模で見ると既に主要プレイヤーの一角を担っています。
テレビの出荷台数ランキングで上位に入るということは、それだけ多くの消費者が実際に購入し、使い続けているということです。品質に大きな問題があれば、これほどの販売規模を維持することはできません。「世界2位」という数字は、ある種の「品質の最低ライン」を保証するバロメーターとも読めます。
日本市場での展開と「ハイセンスジャパン」
日本では「ハイセンスジャパン株式会社」が販売・サポートを担当しています。日本法人が設立されたことで、日本語によるサポート窓口・修理対応・保証対応が整備されました。家電量販店の店頭に並ぶ製品は、日本法人を通じて品質管理・検品が行われています。
「海外メーカーだから修理のとき困るのでは」という懸念を持つ方は少なくありません。しかし現在は、ヤマダ電機・ビックカメラなど大手量販店でも正規取り扱いがあり、店頭での相談・購入後のサポートも通常の家電と同様に受けられます。
「中国製」への漠然とした不安、具体的なデータで答えます

「中国製だと品質が心配」という声はよく聞きます。その不安は根拠がないわけではありませんが、ハイセンスに限って言えば、いくつかの客観的データが安心材料を提供してくれます。
第三者機関の評価が示すハイセンスの実力
アメリカの家電レビューサイト「RTINGS.com」は、テレビをはじめとした家電製品を数値データで評価する専門サイトです。購買に関わる広告収入を排除した独立レビューとして、世界中のユーザーから信頼されています。
同サイトのテレビブランドランキングでは、ハイセンスは「コストパフォーマンスに優れたブランド」として安定した評価を受けています。上位モデルのUシリーズ・Uシリーズプロは、同価格帯のソニーやLGと比較しても競争力のある画質を実現しているという評価があります。
ただし正直に言うと、最上位モデルの映像処理性能や色精度においては、ソニー・パナソニックのフラッグシップ機には及ばない部分があるのも事実です。これは「中国製だから」ではなく「価格帯の差」によるもので、同じ予算で比較すれば十分に戦える製品です。
ユーザーレビューから見えるリアルな使用感
日本国内のレビューサイトや大手通販サイトのレビューを見ると、ハイセンスのテレビには「価格を考えれば十分」「画質は普通にきれい」「設定が簡単」という評価が多く見られます。一方で、「純粋に高画質を追求するならソニーの方が上」という意見も混在しています。
ここで大切なのは「何を優先するか」という視点です。映画制作者が色味を精密に確認するためのモニターとしてテレビを使うなら、ソニーやLGのハイエンド機が適しています。一方、普段のバラエティー番組・Netflix・ゲームを楽しむ用途であれば、ハイセンスの価格帯でも十分な満足感が得られます。
長期使用での故障率と耐久性
家電製品の故障率は、製品カテゴリや使用環境によって大きく異なります。ハイセンスのテレビに関しては、国内の大手家電量販店が長年の販売データとして「故障率は国内主要メーカーと大きな差はない」というスタンスを取っています(公式発表ではなく販売現場の声として)。
保証期間は通常1年ですが、量販店の延長保証を活用すれば3〜5年の保証に加入できます。中国製に限らず、テレビは高額な買い物ですから延長保証への加入は検討する価値があります。
ハイセンスと東芝REGZAの関係を整理する

「ハイセンスが東芝のテレビを作っている」「REGZAはハイセンスのブランドになった」という話を聞いたことがある方もいるでしょう。この関係性はやや複雑なので、丁寧に整理します。
ハイセンスがREGZAを買収した経緯
2017年、東芝は経営不振を受けてテレビ事業を売却しました。その買収先がハイセンスです。具体的には、東芝のテレビ事業を担っていた「東芝映像ソリューション株式会社」の株式95%をハイセンスが取得し、REGZAブランドのテレビ製造・販売権を得ました。
この取引は「東芝という日本の大企業がテレビを作れなくなった」という意味で注目を集めましたが、実際には「ブランドと製造技術・人材をハイセンスが継承した」という形です。現在、REGZAブランドのテレビは「TVS REGZA株式会社」が製造・販売しており、ハイセンス傘下の企業として運営されています。
「東芝の技術が入っている」は正確か
「ハイセンスのテレビには東芝の技術が入っているから安心」という説明をされることがありますが、これは正確ではありません。正確には「REGZAブランドのテレビにはもともとの東芝映像ソリューションのノウハウが継承されている」です。
ハイセンスブランドとREGZAブランドは、現在では別ブランドとして明確に分かれています。ハイセンスのテレビは「ハイセンスの設計・製造技術で作られた製品」であり、東芝時代のREGZA技術とは直接の関係はありません。混同するとせっかく根拠ある判断ができなくなるので、ここは切り分けて考えましょう。
REGZAとハイセンスブランドの違い
同じハイセンス傘下でも、REGZAとハイセンスは市場でのポジションが異なります。
REGZAは日本市場向けの上位ブランドとして、日本の地デジ仕様・録画機能・日本語インターフェースにこだわった製品展開をしています。価格帯もやや高めで、日本の高画質テレビ市場でソニー・パナソニックと競合する位置づけです。
一方、ハイセンスブランドのテレビは、コストパフォーマンス重視の製品ラインナップで、特に大画面(55インチ以上)での価格競争力が強みです。「同じ画面サイズなら国内ブランドより2〜3万円安い」というケースも多く、コスト重視のユーザーに支持されています。
FIFAスポンサーが物語る、ハイセンスのグローバル戦略

「FIFAワールドカップのスポンサーだって知ってた?」と言うと、多くの方が意外そうな顔をします。この事実は、ハイセンスという企業の規模と信頼性を語る上で重要なポイントです。
なぜワールドカップのスポンサーになれるのか
FIFAワールドカップのオフィシャルスポンサーになるには、数十億円規模の契約が必要とされています。それだけの資金を投じてグローバルなブランド認知を獲得しようとしている企業が、粗悪な製品を大量に販売しているだけの会社であるはずがありません。
ハイセンスは2018年のロシア大会から継続してFIFAワールドカップのスポンサーを務めており、2026年のカナダ・アメリカ・メキシコ大会でも引き続きスポンサーとして名を連ねています。世界最大の視聴率を誇るスポーツイベントに投資し続けるということは、グローバルブランドとして長期的な戦略を持って事業を展開している証拠です。
また、UEFAチャンピオンズリーグや全米オープンテニスなど、複数の世界的スポーツイベントのスポンサーも務めています。これらのスポンサー活動は、「信頼できるグローバル企業」というブランドイメージを積み上げるための投資です。
世界125カ国以上に展開する規模感
ハイセンスは現在、世界125カ国以上に製品を展開しています。アメリカでは知名度が高く、ホームデポ(アメリカ最大のホームセンター)やウォルマートなどの大手小売チェーンに並ぶ主要ブランドの一つです。
オーストラリアでは薄型テレビ市場でシェアトップになったこともある、地域によっては「当たり前のように選ばれるブランド」です。日本での認知度がまだ低い分、「よくわからないブランド」という印象が先行しがちですが、グローバルで見ると既に確固たる地位を築いています。
日本市場への本気度
ハイセンスが日本市場に本格参入したのは2011年頃で、国内他メーカーと比べると歴史は浅いです。しかしその後の動きを見ると、日本法人の設立・家電量販店との契約強化・日本語サポート充実・東芝REGZAの買収と、着実に日本市場での基盤を固めています。
単純に安い製品を売るだけの戦略なら、これほど投資を続ける必要はありません。ハイセンスが日本で長期的なブランド構築を目指していることは、その行動から明らかです。
ハイセンスのテレビを実際に使ってわかること

「数字やランキングはわかった。でも、実際に使ってどうなの?」というのが本音ではないでしょうか。ここでは、ハイセンスのテレビの得意・苦手をフラットに整理します。
ハイセンスが得意なこと
また、Google TVやVidaa(独自OS)を搭載したモデルはNetflix・Amazon Prime Video・YouTube等のストリーミングサービスに対応しており、スマートテレビとしての使い勝手も良好です。操作のシンプルさ・リモコンの使いやすさも評価されています。
4Kテレビのエントリーモデルとして、「初めて4Kテレビを買う」「今までのフルHDから買い替えたい」という用途には十分な性能を持っています。地デジ・BS・4K放送(チューナー内蔵モデル)の視聴では、価格の差を感じにくい満足感が得られます。
ハイセンスが苦手なこと
特に映画鑑賞において「黒が締まって見える映像」にこだわる方は、ソニーBRAVIAやパナソニックVIERAの有機ELモデルの方が高い満足感を得られる場合があります。これはパネルの特性と映像処理エンジンの差から来るもので、価格差に見合った違いと言えます。
また、量販店の一部では「ハイセンスは応答速度が遅い」という説明をする店員もいますが、最新のゲーミング対応モデル(VRR・ALLM対応機種)では改善されています。ゲーム用途で購入する場合は、スペック表の「ゲームモード入力遅延(ms)」を確認することをお勧めします。
どんな人にハイセンスは向いているか
以下に当てはまる方には、ハイセンスのテレビは積極的にお勧めできます。
テレビで主に見るコンテンツが地デジ・バラエティー番組・ストリーミング動画である場合、ハイセンスのコストパフォーマンスは際立ちます。また「とにかく大きな画面で見たいが予算は抑えたい」という方にも向いています。50インチ以上の大型モデルで国内ブランドとの価格差が開くため、画面サイズを優先する場合の費用対効果が高いです。
一方、「映像の品質に妥協したくない」「有機ELの黒の深みが好き」「放送局レベルの色再現性が欲しい」という方は、多少予算を上げてソニーBRAVIAやパナソニックVIERAの上位モデルを検討した方が後悔が少ないかもしれません。
日本での購入・サポート体制は整っているか

「買った後のサポートが不安」という声は、海外メーカーを検討する際によく出るテーマです。ハイセンスのサポート体制について、具体的に確認しておきましょう。
国内サポートセンターと修理対応
ハイセンスジャパンは日本語対応のサポートセンターを設置しており、電話・メール・チャットでの問い合わせが可能です。修理対応については、全国の指定修理業者ネットワークを通じて対応しています。
対応エリアは主要都市圏を中心に広がっており、過疎地域を除けば訪問修理・引き取り修理のいずれかの形で対応できるケースがほとんどです。修理の場合は「見積もり→了承→修理」というフローで進むため、想定外の費用が発生するリスクも低くなっています。
量販店購入の場合は、各量販店のサポートサービス(ヤマダ保険やビックカメラのサポート等)を合わせて利用することで、修理・交換の窓口が一本化でき、より安心して使えます。
保証内容を確認する
ハイセンスのテレビの標準保証は「購入日から1年間のメーカー保証」です。この点は国内主要ブランドと同じです。
製品によっては「液晶パネル3年保証」や「本体5年保証」をうたうモデルもありますが、購入前に保証書・製品仕様ページで条件を確認することをお勧めします。「自然故障のみ対象」「水濡れ・落下は対象外」という一般的な条件は他のメーカーと同様です。
延長保証を利用したい場合は、ヨドバシカメラ・ビックカメラ・ヤマダ電機などの大手量販店で購入すれば、3〜5年の延長保証に加入できます。高額な電化製品の場合、延長保証への加入は安心感という意味で価値があります。
購入後に困ったときの相談先
万一、購入後に不具合が発生した場合の相談先を整理しておきます。まず最初に相談すべきは「購入した量販店のサポート窓口」です。量販店経由で購入した場合、量販店が窓口となりメーカーとのやり取りを代行してくれるケースが多いです。
購入先に相談できない場合は、ハイセンスジャパンの公式サポートページから修理依頼や問い合わせが可能です。公式サイトにはFAQも充実しており、よくあるトラブルであれば自分で解決できることも少なくありません。
ハイセンスとソニー・パナソニックを正直に比べてみる

「結局、ハイセンスとソニーはどちらがいいの?」という疑問に、できるだけフラットにお答えします。
価格帯ごとの性能差
5万円前後のエントリークラスで比べると、ハイセンスは同価格帯のソニーより画面サイズが大きいモデルを選べることが多いです。「とにかく大きな画面でコンテンツを楽しみたい」という用途では、ハイセンスに軍配が上がります。
10万円前後の中価格帯では、ソニーBRAVIAの映像処理エンジン(XRプロセッサー等)との差が出てきます。特に映画を頻繁に楽しむ方・HDRコンテンツを多く視聴する方にとっては、この価格帯でのソニーの優位性は感じやすいです。
20万円以上のハイエンドクラスでは、有機ELや量子ドット液晶の高性能モデルが主戦場となります。この価格帯ではソニー・パナソニック・LGが主要な選択肢となり、ハイセンスの製品ラインは限られます。映像品質にこだわるなら、この価格帯では国内・韓国ブランドの方が選択肢が豊富です。
「安さの理由」を冷静に見る
「ハイセンスが安いのは品質が低いから」と断言するのは正確ではありません。安さの理由は主に以下の3点です。
まず、製造コストの違いです。中国の製造拠点を活用することで、部品調達から組み立てまでのコストを国内メーカーより低く抑えられます。これは品質の差ではなく、コスト構造の差です。次に、広告費の差です。ソニーやパナソニックは日本市場でのブランド維持に多額の広告投資をしており、その費用が製品価格に上乗せされています。最後に、研究開発費の差です。ソニーのXRプロセッサーやパナソニックのHCX Proといった独自開発の映像処理チップには、莫大な開発費がかかっています。この技術的優位性の差が、ハイエンド機での画質差として現れます。
つまり「同じ価格なら品質が低い」のではなく、「同じ価格でより大きな画面・より多くの機能を提供できる」のがハイセンスの強みです。
用途別の選び方ガイド
最終的な選び方のポイントをまとめます。
日常のテレビ視聴・ストリーミング・ゲームが中心で、予算を抑えて大画面を楽しみたい方にはハイセンスが向いています。映画の色再現や暗部表現にこだわる方、長期間使い続けることを前提に品質最優先で選ぶ方にはソニーやパナソニックが向いています。
「とりあえず最初の1台として大きなテレビを買いたい」「子ども部屋・寝室用の2台目として購入したい」「6〜7年おきに買い替えるつもりでコスパ重視」という方には、ハイセンスは合理的な選択です。
購入前に確認しておきたいのは、実際に店頭でハイセンスとソニーの映像を同時に見比べることです。自分の目で見て「この違いに追加投資する価値があるか」を判断するのが、後悔しない買い物への一番の近道です。
よくある質問

- ハイセンスのテレビはどこの国が作っているのですか?
-
ハイセンスは中国・山東省青島市に本社を置くメーカーです。1969年創業の老舗企業で、テレビ世界シェア上位に入るグローバルブランドです。日本では「ハイセンスジャパン株式会社」が販売・サポートを担当しており、国内の家電量販店でも正規取り扱いがあります。
- ハイセンスと東芝REGZAは同じ会社ですか?
-
同じではありませんが、ハイセンスが東芝のテレビ事業を買収した関係にあります。2017年にハイセンスが東芝映像ソリューション株式会社の株式95%を取得し、現在はREGZAブランドの製品を「TVS REGZA株式会社」が製造・販売しています。ハイセンスブランドとREGZAブランドは別製品ラインとして展開されており、混同しないよう注意が必要です。
- ハイセンスのテレビは品質やアフターサポートに問題はありませんか?
-
品質については、アメリカのレビューサイト「RTINGS.com」などの第三者評価で「コストパフォーマンスに優れたブランド」として安定した評価を受けています。アフターサポートは日本語対応の窓口が整備されており、全国の指定修理業者ネットワークを通じた修理対応も可能です。大手家電量販店での延長保証に加入することで、より安心して長く使える環境が整います。
まとめ
ハイセンスのテレビは、中国・青島に本拠を置くグローバルメーカーの製品です。テレビ世界シェア上位・FIFAスポンサー・東芝REGZA買収という実績が示すように、「よくわからない安物」ではなく、確かな規模と実績を持つブランドです。コストパフォーマンス重視で大画面テレビを探している方、日常視聴やストリーミングが主な用途の方にとって、ハイセンスは十分に検討する価値のある選択肢です。購入前にぜひ家電量販店で実機を見比べて、自分の目で確かめてみてください。

コメント