「Kotlinってどこの国の言語なんだろう?」と気になってこのページにたどり着いた人に、スッキリした答えをお届けする。KotlinはチェコのJetBrains社が開発したプログラミング言語で、名前の由来はロシアのコトリン島だ。2016年の正式リリース後、2017年にはGoogleがAndroid開発の公式サポート言語として採用し、今やAndroidアプリ開発の標準として世界中で使われている。この記事では、Kotlinの出身地・名前の由来・開発背景から、JetBrainsという会社の信頼性、JavaとKotlinの違い、そしてKotlinを学ぶ価値まで、初心者でもわかるようにまとめた。「Kotlinのことをもっと知りたい」「学ぶべきか判断したい」という人は、ぜひ最後まで読んでほしい。
Kotlinはどこの国で生まれた?名前の由来がわかると親しみが増す
「Kotlinってどこの国の言語?」と気になって検索した人は多いだろう。プログラミングを勉強し始めると、さまざまな言語の名前が登場するが、Kotlinという名前はどこか日本語にも似た響きで、出身地が気になるのも自然なことだ。
実は、Kotlinを開発したのはチェコに本社を置くJetBrains社という企業で、言語の名前はロシアのコトリン島に由来している。最初にこれを知ったとき、「なるほど、だからそういう名前か」と納得感が生まれるはずだ。
開発したのはチェコのJetBrains社
Kotlinを開発したのは、JetBrains(ジェットブレインズ)という企業だ。JetBrainsはチェコのプラハに本社を置く、ソフトウェア開発ツール専門の会社である。2000年に創業され、もともとはロシアのサンクトペテルブルクでスタートしたが、現在の登記上の本社はチェコに置かれている。
JetBrainsはIDEと呼ばれる統合開発環境のメーカーとして世界的に知られており、「IntelliJ IDEA」や「PyCharm」「WebStorm」といったツールが開発者に広く使われている。これらはプロのエンジニアが日常的に使うツールであり、JetBrainsはその分野での信頼が高い。Kotlinは、JetBrainsが自社開発ツールをより便利に使えるよう設計した言語でもある。
「Kotlin」という名前はロシアの島に由来する
Kotlinという名前は、ロシアのサンクトペテルブルク近郊にあるコトリン島(Kotlin Island)から取られている。JetBrainsのメンバーが命名した際、Javaがインドネシアのジャワ島に由来していることにならって、地名から言語名をつけるというアイデアを採用したとされている。
初リリースから採用まで、Kotlinの軌跡
Kotlinが世に出たのは2011年のことだ。JetBrainsが正式に発表し、その後5年間の開発期間を経て、2016年2月にバージョン1.0がリリースされた。言語として正式に公開されてからまだ10年ほどという意味では比較的新しいが、その普及のスピードは驚異的だ。
2017年にはGoogleがAndroid開発の公式サポート言語としてKotlinを採用したことで、一気に注目度が高まった。さらに2019年にはGoogleがKotlinを「Kotlin-first」と位置づけ、Android公式の新規APIやサンプルコードをKotlinで提供する方針を打ち出した。こうしてKotlinは今や、Android開発における事実上の標準言語となっている。
JetBrainsとはどんな会社?信頼性を確認しよう
「JetBrainsって知らない会社だけど、信頼していいのか?」と感じる人もいるだろう。しかし、JetBrainsは世界中のエンジニアが日常的に使うツールを提供している企業であり、ITの世界ではむしろ知る人ぞ知る有名企業だ。
プログラミングを始めたばかりの人は社名を知らないかもしれないが、少し経験を積めば「あのツールを作っている会社か」とすぐにわかる存在になる。
プログラマーが愛用するIDEメーカーとして世界的に有名
JetBrainsが提供するIDEは、世界中のプロフェッショナルエンジニアに使われている。代表的なのはJava・Kotlin開発向けの「IntelliJ IDEA」で、これはJavaやKotlinを書くときに最もよく使われる開発環境の一つだ。他にも、Python向けの「PyCharm」、JavaScript向けの「WebStorm」、PHP向けの「PhpStorm」など、言語ごとの専門ツールをそろえている。
日本でも多くの開発現場で採用されているツール
JetBrainsのツールは日本国内でも広く導入されている。特にIntelliJ IDEAは、JavaやKotlinを使うエンジニアにとって定番の開発環境であり、スタートアップから大企業まで多くの開発チームで使われている。日本語の公式ドキュメントやサポートも整備されており、海外企業であることを意識せずに使えるほど浸透している。
また、JetBrainsのツールは個人開発者向けの無料プランも用意されており、学習目的であれば無料で高品質なIDEを利用できる。これは初学者にとってもありがたい点だ。
KotlinはJetBrainsの本業とシナジーがある言語
JetBrainsがKotlinを開発した大きな理由の一つは、自社の開発ツール(IntelliJ IDEA)をより効率よく書けるようにすることだった。Javaは歴史が長く安定した言語だが、記述量が多くなりがちという課題があった。そこでJetBrains自身が、より簡潔に書けてJavaとも共存できる言語を作ることにしたのだ。
自社の課題を解決するために作られた言語だからこそ、実用性が高く、開発ツールとの統合がスムーズだという特徴がある。実際にKotlinは、IntelliJ IDEAの一部のコードベースにも採用されている。
Googleが認めたAndroid公式言語——なぜKotlinが選ばれたのか
Kotlinがここまで普及した最大の理由は、Googleによる公式採用だ。世界最大のモバイルOSであるAndroidの開発に使う言語として認められたことで、Kotlinの信頼性と将来性は一気に証明された。
2017年のGoogle I/OでAndroid公式言語に認定
2017年5月に開催されたGoogle I/O(Googleの開発者向け年次カンファレンス)で、GoogleはKotlinをAndroid開発の公式サポート言語として採用することを発表した。これはIT業界全体にとって大きなニュースだったと同時に、Kotlinを使う開発者が急増するきっかけになった出来事だ。
それまでAndroid開発の主力言語はJavaだったが、Kotlinの登場によって「Javaより簡潔に書けて、かつJavaとの互換性もある」という選択肢が生まれた。Googleがこれを公式にサポートしたことで、個人・企業を問わず多くのプロジェクトでKotlinへの移行が加速した。
Javaから移行しやすい設計が評価された理由
Kotlinが選ばれた大きな要因の一つは、既存のJavaコードと共存できる設計だ。Kotlinで書いたコードとJavaで書いたコードは同じプロジェクト内に混在させることができ、段階的な移行が可能になっている。
これは企業にとって非常にありがたい特性だ。長年Javaで書かれたシステムをすべて一気に作り直すのは現実的ではないが、KotlinとJavaが共存できるなら、少しずつKotlinに書き換えていくことができる。こうした現実的な移行パスが用意されていたことが、現場での採用を後押しした。
2019年にはKotlin-firstへ——もはや主流の言語に
2017年の公式採用に続き、2019年にはGoogleがさらに踏み込んだ発表をした。Androidの新しいAPIやサンプルコードを「Kotlin-first(Kotlinを優先)」で提供する方針を宣言したのだ。これは事実上、「これからAndroidを開発するならKotlinを使ってください」というGoogleからのメッセージだ。
この発表以降、新しいAndroid開発者向けのチュートリアルや公式ドキュメントはKotlinを前提としたものが増え、Javaよりも学びやすい環境が整ってきた。今からAndroid開発を始めようとしているなら、Kotlinから入るのが自然な流れといえる。
KotlinとJavaの違い——初心者が気になるポイントを比較
「KotlinとJavaってどう違うの?」という疑問は、多くの初学者が持つものだ。Javaはプログラミングの世界で長年使われてきた大定番の言語で、Kotlinはその後継として設計された存在だと思っておくとイメージしやすい。
料理の世界でたとえるなら、Javaが昔ながらの包丁で、KotlinはそのJavaの良さをそのままに、より扱いやすく改良されたモダンな包丁のようなものだ。
コードの書き方はこれだけ違う(for文・when文の例)
KotlinはJavaと比べてコードの記述量が少なくて済む。たとえばJavaでよく使う「for文」や「if-else文」に当たる処理が、Kotlinでは「for文」や「when文」としてより簡潔に表現できる。
Javaで変数を宣言するとき、型の名前を明示的に書く必要があるケースが多いが、Kotlinでは型推論という機能があり、コンパイラが自動で型を判断してくれる場面が多い。これにより、書くべきコードの量が減り、読みやすくもなる。こうした違いは、初心者が最初に感じる「あ、これはJavaより書きやすい」という感覚につながっている。
安全性でKotlinが優れている理由(Null安全)
プログラミングの世界でよくある問題の一つに「NullPointerException(ヌルポインター例外)」というエラーがある。これは変数に何もデータが入っていない状態で処理しようとしたときに起きるエラーで、Javaプログラムのバグの原因として長年悩みの種だった。
KotlinはこのNull安全を言語設計の段階から取り入れており、コンパイル時点でNullになりうる変数とそうでない変数を明確に区別する仕組みを持っている。つまり、書いたコードが実行される前に「ここでNullエラーが起きる可能性がある」と教えてくれるのだ。これはバグの少ないコードを書くという観点で、Javaに対するKotlinの大きな優位点の一つだ。
既存のJavaコードとの互換性
KotlinはJavaと完全な互換性を持っている。KotlinのコードはJava仮想マシン(JVM)上で動作し、既存のJavaライブラリやフレームワークをそのまま使うことができる。これはJavaの巨大なエコシステムをKotlinからも利用できることを意味し、事実上Kotlinを学べばJavaの資産も活用できるということだ。
また、Kotlinで書いたコードとJavaで書いたコードは同じプロジェクト内で共存できるため、現場では少しずつKotlinに移行するという戦略が取れる。企業がKotlinを採用しやすい理由の一つがここにある。
Kotlinを学ぶメリット——将来性と実用性
Android開発では事実上の標準言語になった
前述のとおり、Googleが2019年にKotlin-firstを宣言した結果、Androidアプリ開発の現場ではKotlinが標準言語となっている。GitHubで公開されているAndroid関連のプロジェクトを見ても、2020年以降はKotlinで書かれているものが多数を占める。
Google Play Storeに公開されているアプリを新規で開発・リリースするなら、Kotlinを使うのが現在のスタンダードだ。今後もGoogleがAndroidをサポートし続ける限り、Kotlinの需要はなくならないと考えられる。
サーバーサイド・マルチプラットフォームへの広がり
KotlinはAndroid専用の言語ではなく、サーバーサイドのアプリケーション開発にも使われている。Spring BootなどのJavaフレームワークはKotlinからも利用でき、バックエンドの開発にKotlinを採用する企業も増えている。
さらにJetBrainsは「Kotlin Multiplatform」という仕組みを推進しており、一つのKotlinコードからAndroid・iOS・デスクトップ・ウェブに向けた共通ロジックを書く取り組みも進んでいる。これが普及すれば、Kotlinを学ぶことで複数のプラットフォームをカバーできる可能性がある。
初心者にこそKotlinから始める価値がある理由
KotlinはJavaと比べて初心者が学びやすい設計になっている。コードが簡潔で読みやすく、先に述べたNull安全のような仕組みがある分、バグに悩まされる時間が減る。学習リソースも豊富で、Googleが提供する公式の「Android Developers」サイトにはKotlinを前提にしたチュートリアルが充実している。
日本語の学習書籍も複数出版されており、日本語で学習環境を整えやすいのもKotlinの強みだ。「Javaをある程度学んでからKotlinへ」と考える人もいるが、最初からKotlinで始めても問題なく、むしろKotlinの方が現代的で取り掛かりやすいという意見も多い。
まとめ:KotlinはチェコJetBrains社生まれ、Googleも認めた信頼の言語
Kotlinはチェコのプラハに本社を置くJetBrains社が開発したプログラミング言語だ。名前の由来はロシアのコトリン島で、2016年に正式リリースされ、2017年にGoogleがAndroid公式言語として採用した。コードが簡潔で安全性が高く、Javaとの互換性もあるため、現在ではAndroid開発の標準言語として世界中で使われている。
「どこの国の言語か」を知ることで、Kotlinという言語への信頼感が増し、学ぶ動機もはっきりする。まず小さな一歩として、JetBrainsが無料で提供するIntelliJ IDEAをインストールし、Kotlin公式サイトのサンプルコードを動かしてみるところから始めてみよう。
よくある質問
- Kotlinはどこの国で開発されたプログラミング言語ですか?
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Kotlinはチェコのプラハに本社を置くJetBrains社が開発したプログラミング言語です。創業の地はロシアのサンクトペテルブルクで、言語名は同市近郊にあるコトリン島(Kotlin Island)に由来しています。2016年にバージョン1.0が正式リリースされました。
- KotlinとJavaはどちらを先に学べばいいですか?
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今からAndroid開発を始めるなら、最初からKotlinを学ぶのがおすすめです。KotlinはJavaよりもコードが簡潔で読みやすく、Null安全のような現代的な設計が採用されており、初心者でも取り掛かりやすい言語です。Googleが2019年にKotlin-firstを宣言して以降、公式チュートリアルもKotlinを前提としているため、学習環境も整っています。
- KotlinはAndroid以外でも使えますか?
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はい、KotlinはAndroid専用の言語ではありません。Spring Bootなどを利用したサーバーサイド開発に使われるほか、JetBrainsが推進する「Kotlin Multiplatform」という仕組みを使うと、Android・iOS・デスクトップ・ウェブ向けのコードを共通のKotlinコードで記述することもできます。Androidアプリだけでなくバックエンドやマルチプラットフォーム対応も視野に入れている人にとって、Kotlinは非常に汎用性の高い選択肢です。
まとめ
Kotlinはチェコ発・JetBrains製・Google公認という三拍子そろった信頼性の高いプログラミング言語だ。名前の由来を知り、開発背景や将来性を理解した今、次の一歩を踏み出すタイミングだ。JetBrainsが無料で提供するIntelliJ IDEAをインストールして、Kotlin公式サイトのサンプルコードを動かしてみよう。学び始める障壁は思っているより低い。まず手を動かすことが、エンジニアへの道を開く最初の鍵になる。

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